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01月09日(土) 水びたし… (LP1:紹介編)
それは、鏡開きを心待ちにしていた、ある日のこと。
我が家に、ギターが1本やってきました。

Gibs●n LP (by Eric Zay様)
LP:全体図  LP:全体図(後)

LP:塗膜割れボディのアップ図1 LP:塗装割れのアップ図3

 ボロボロでございます。
いったい、Ericさん(とLP)の身に何が!!?


つづく。

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01月10日(日) まだ生きてるよ!! (LP2:詳細編)
水びたしLPのそのわけは…

なんと、スタジオの水道管が破裂して天井から水漏れ!!
スタジオに置かれていた機材のほとんどと、
楽器の一部が水びたしになってしまったそうです

塗装膜は、濡れれば必ず割れる、というわけではありません。
が、今回の仕組みとしては

パーツ取付け穴の隙間から、木に水が侵入

水を吸い込んだ木が一時的にふくらむ

塗膜が木の動き(ふくらみ)に耐えられず、割れる


LP:塗膜割れのアップ図4 LP:割れた塗膜が浮いてるの図

写真は、パーツをあらかた外したところ。
取付け穴から亀裂が走っているのが、わかるでしょうか。
聞けば1978年頃の古いレスポールだそうで、そりはラッカーも耐えられまい…

陽が見たときは、ひとまず乾いてはいましたが、
全体的に水滴の跡(水アカ)がこびりつき、また、塗膜のあちこちが割れて浮き、
手を触れればポロポロと剥がれてしまう状態でした。

LP:割れた塗膜が剥がれちゃったの図1 LP:水アカのアップ図
LP:塗装割れのアップ図3 LP:割れた塗膜が剥がれちゃったの図2

ちょっとわかりにくいですが、写真右上の白っぽいのが水アカです。
また、ボディの一部とネックジョイント部の塗膜は、はがれてしまってました。
痛々しい…。

Ericさんにとっては思い入れのある、大切な大切なギターだそうです。

Ericさん 「これ、もうダメかな…?」
陽 「そんなことありません!このギターはまだちゃんと生きてるし、これからも生き続けますよ!!」

そんなわけで、昨日うちに入院してまいりました。
状況をまとめると、

水ぬれによる塗装割れ&浮き・水アカ
コントロールにガリ
金属パーツにサビ



またつづく。。。
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01月13日(水) というわけで (LP 3)
EricさんちからC.R.WORKSにやってきたレスポール。
今回の修理内容としては、

<症状>
水ぬれによる塗装割れ&浮き・水アカ
コントロールにガリ
金属パーツにサビ


<処置>
乾燥・塗膜補修
パーツ交換・クリーニング


そんなわけで、とりあえず乾かします
LP:パーツほぼ全外しの図

パーツぜんぶ外して、しばし乾燥。
ヘッドは亀裂ないので、ペグブッシュはつけたまま。

ちなみに、この時点で実はまだ1/9当日だったりする…
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01月14日(木) 乾かしつつ (LP4)
 本体を乾かしてる間に、外したパーツのケアをば。

外したパーツもろもろ


ほとんどのパーツには、ボディ同様に水の跡が付いてます。
金属パーツは錆びてるものもチラホラ。

水アカ&錆びの付いたブリッジ←ブリッジ。
全体に広がってる白いモヤモヤが水の跡。

水アカと軽い錆びは磨けばキレイになるので、さらに分解して1つずつ磨く。






ブリッジサドルのオクターブ調整ネジエスカッションビスピックアップのマウント用ネジ

このへんは錆びがひどくて、メッキまで剥げちゃったもの。
こういうのは、ぜんぶ交換。

エスカッションビスなんて、
「インチサイズなんてどこにあるの〜
と思ってたけど、おなじみの某楽器屋さんで分けてもらえました。
あすこのお兄さんには、一生頭が上がるまい…


余談ですが、最近お気に入りの磨き剤は、
wenol (金属研磨剤)
重曹(←水で溶いてペースト状にしたもの)

重曹は、金属以外もだいたい何でもキレイにしてくれます。
不自然な輝き方をしないし、粒子が柔らかいから相手を傷めない
あと、金属研磨剤のように布や手が黒く汚れないのもミソ。

ただ、ペースト状とは言っても粉が付くので、磨いたパーツは水でよく洗って、よく拭く必要があります。
ので、フレットとかペグとか、洗ったり拭いたりが難しいものには

wenolは、逆にものっすごくキレイに光ります。銀!てかんじ。
伸び具合がちょうど良くて使いやすい。
メッキは剥がすって書いてあるけど、そーでもない。
ネジとかペグとか、あとおもにフレットの仕上げにも使ってます。
前は「ピカール」を使ってたけど、それより断然ピカる…

ちなみに、wenol使って黒く汚れた手は、重曹でキレイになります(笑)

錆びがちょっとヒドイものは、レモン汁に浸けます。
これはけっこう強力。頑固な錆びも、わりと容赦なく落とす。
でも、そーいう錆びってメッキを完全に侵食してるから、
それを落とすと、メッキが剥げたのと同じことになって
どのみち使えないのだけど…。
メッキが残ってて、でも磨き剤じゃ落とせない程度の錆びには
でも、やりすぎると、やっぱメッキが剥げたりするので要注意


次回は配線まわり。かも。
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01月27日(水) ガ〜リガ〜リ (LP 5)
 昔、車の「こするカモ保険」ってありましたよね↑

そんなわけで、今日はLPの電気まわり。
LP:コントロール内部1

ピックアップは無事でしたが、ボリュームとトーン全部にガリが。
(特に両ボリューム)
古いギターだから、水濡れのせいか否かは実のところわかりませんが・・・(汗)
ま、悪いとこはどんどん直すべし。

ガリに関しては、なんだかんだ言ってPOT交換が一番良いと陽は思う。
ただし、今回のPOTの抵抗値&カーブは、

●ボリューム→CTS B300KΩ=メーカー純正の交換パーツと同じ
●トーン→CTS A100KΩ

トーンは、ずっと昔の、Gibs●nの中でも限られたモデルにしか使われてないようなやつらしい。
レスポールに使われたって話は聞かないから、純正だけどオリジナルではないのかも。

A100Kのロングシャフトで先端の“頭”は短いPOTなんて…
どこにも売つてにゃい

いろいろ探したり、何とか作れないかと試行錯誤をくり返したけど
はかばかしい成果はなく
結局、トーンPOTは交換ではなく、分解して抵抗帯をクリーニング。
ボリュームは新品に交換

LP:POT分解図1LP:POT分解図2(逆サイド)
↑トーンPOT分解中

この試行錯誤中に起きたことは、またいずれ。
とりあえず、分解できて良かった。ほんとに。心の底から。


あと、ピックアップは電気的には無事だったけど、水アカ汚れとポールピースの錆びがひどかった。
ので、ポールピースをいったん抜いてサビ取り、水アカは磨き落としばした
LP:ピックアップわかりにくいけど、ピックアップ・・・(磨く前)


で、ぼちぼち、ボディの乾燥が終わりばす。
つづく。
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01月28日(木) ぼちぼち (LP 6)
乾燥もいい頃合いなので、塗膜の割れを直します。 
でもその前に、表面の水アカを取ります。

LP:ボディトップ(水アカ除去前) 
↑表面の、白いモヤモヤが水アカ。
ボディにポタポタかかった水が蒸発したとき、水滴の跡が残っちゃうのです。
洗面台の鏡とか蛇口まわりにも、同じようなことありますね。

水アカの落とし方はいろいろありますが…
今回は全体の汚れ落としとか表面を整えることも考えて、
ポリッシュ+コンパウンドで磨きました。
軽いものは、Lizard Spit のポリッシ(MP01)で落とし。
ガンコなものは、コンパウンド3段階くらいかけて磨き。

余談ですが、この MP01 はなかなか良いです。重曹に近いというか。
ワックスで落とせないものも落ちたりして、しかも嫌味なく輝く。
注意が必要な部分もありますが…。値段以上の価値アリ

LP:ボディトップ(水アカ除去後)
↑磨きおわた。

ほかの問題がなくなったところで、次はいよいよ塗膜補修
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01月30日(土) いよいよ (LP 7)
本題。割れた塗膜を補修します。
といって、そんなにスゴイことはしませんが…

塗膜の割れ目に、シンナーで薄〜〜〜〜めたラッカー塗料を流します。
ニトロセルロースラッカーの図

ラッカーはシンナーで溶けるので、割れて浮いたり離れちゃったラッカー同士を
シンナーで溶かしてつなげてあげる…そんな気持ち。

ただ、本当にシンナーだけだと、余計に塗膜が浮いたり
ぐにょぐにょになってしまったりするので、ラッカーを少し混ぜてあげると◎。
薄めたラッカー、というより、「ラッカー入りシンナー」ってかんじでしょうか。。。

ラッカーにもいろいろ種類がありますが、なるべく元のと合わせてあげるのが◎。
あんまり違うの入れると、これもいろいろ危険な香りが
Gibs●nは、ご存知「ニトロセルロースラッカー」を使用してるので、
今回はそれを混ぜました。

この「ラッカー入りシンナー」を、割れ目に筆で塗ります。
時間を空けて、今回は4回重ねました。

筆はなるべく細いものを。
割れ目の奥の奥まで届くように。あと、無駄に割れ目からはみ出さないように。
塗ったあとは、割れ目のまわりを抑えて、塗膜の浮きを沈めます。

時間は、だいたい1時間〜1時間半ぐらいずつ空けます。
回数重ねるごとに、少し延ばし気味に。

ラッカーの割合も、回数重ねるごとに少し濃く。
1回目は「つなげる」という意識が強いけど、
最後はコーティングの意味も含めて、通常と同じ濃度か、少し薄いくらい。
あと、剥げちゃった部分には、ちと厚めに。
LP:補修済みジョイント部

まずネック、次の日にボディをやりました。
…作業に夢中すぎて、写真ばっくり撮り忘れました
文章ばっかでごめんなさいm(__)m


割れ目に入れるだけでなく、全体にも吹き付けて
オーバーラッカーで仕上げるのもアリだったかもしれません。
その方が、仕上がりとしてはキレイになったかも。

でも、割れ目以外の部分はきれいだったし、無駄に塗膜を厚くしてもな…
せっかく20年たって乾いてきてるのだし…
ということで、今回は割れ目のみで。


現段階ではこれがベスト!と思ってやりましたが、
まだまだ工夫の余地はあるんだろうなー…
今後、より良い仕事ができるように、精進あるのみっっ


というわけで、しばし乾燥!
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02月07日(日) もちょーい (LP 8)
塗膜の乾燥が終わったらば、もうちょぃです。

補修したボディトップとネックは、仕上げに磨いて(コンパウンドとかワックスとか使う)
他の補修してないとこも、全体にきれいにして(ポリッシュとか使う)
フレットと指板も、汚れやサビを落として(コンパウンドとかオイルとか使う)。

LP:フレットがウェノールでピカ〜るの図

毎度のことですが、フレット&指板をきれいにしてると
テンションが上がってまいります。
仕上げの段階でやるものなので、ゴールが近い証し。
むふ♪
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02月20日(土) ついに!(LP 9:完了編)
レスポール、ついについに仕上げでございます。

LP:ペグ装着の図LP:コントロール配線の図
外していたパーツも、すべて再取りつけ&配線。
エスカッションビス、ブリッジのオクターブ調整ネジ、ピックアップ取付ネジは
錆がひどいため、交換。
あとボリュームポットも、前述のとおり交換。
それと、ピックアップセレクタースイッチも、ガリが出てたので交換。
配線材も、何か所か交換。

LP:スイッチ配線の図
セレクターのアース配線は、ちょっと手間取りました。
あれはレスポール七不思議ですな。。。(勝手に)

あとは弦も張り替えて、全体に調整。
特に、各弦の弦高バランスが少しバラついていたので、
ナットとサドルの高さを整えたり。


というわけで、できあがり!
お待たせいたしましたm(__)m

LP:完成の全体図LP:完成の全体図(後)
LP:ボディ全体図(前)LP:ボディ全体図(後)
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